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抜歯後ドライソケットを放置してはいけない理由

抜歯後のトラブル!ドライソケットを放置してはいけない理由

アナタはドライソケットを知っていますか?歯を抜いた後に激痛を感じたら、それはドライソケットの可能性があります。今回は、ドライソケットが何故起こるのか、放置してはいけない理由と注意も含め詳しくまとめてみました。

■ドライソケットとは?

ドライソケットとは、抜歯後に出来た歯茎の穴に、何らかの原因で血餅(けっぺい)が上手く留まらず、顎の骨が露出した状態が続く事で炎症(痛み)が起きた状態を指します。本来、骨は空気に触れてはいけない組織であり、空気に触れる事で乾燥し、細菌による感染が起こりやすくなります。特に親知らずの抜歯後はドライソケットになりやすいため注意が必要です。

☆血餅とは?

血餅(けっぺい)とは、傷口にできるカサブタの様なものです。抜歯後は骨が露出しますが、歯を抜いてできた穴の中に血液が溜まり固まることで血餅となります。血餅は骨の露出を防ぎ歯茎の回復の助けになります。抜歯後した日にうがいをしない様にお願いする理由は血餅を作る為なのです。カサブタになる前に頻繁にうがいをすると、血餅ができにくくなってしまうので注意が必要です。

■ドライソケットチェック

抜歯後に違和感や痛みが続くようであれば、まずはドライソケットではないかを調べてみましょう。抜歯後のアナタのとった行動を思い出してみてください。以下の項目に当てはまる数が多ければ多いほどドライソケットの可能性は高くなります。

1.頻繁なうがい

ドライソケットが起こる1番の原因は、抜歯後に出来た穴の中に血餅が留まらない事です。うがいを頻繁に行う事で、溜まった血液が流れてしまい、血餅が出来る前に再び新しい血液が溜まります。血餅はある程度の時間を必要とするので、ほぼ全ての歯科医院で抜歯直後のうがいを禁止しています。

2.舌や指で傷口に触れる

抜歯後に出来た穴が気になり、舌や指で触るという方はとても多いのですが、気になっても触ってはいけません。触れる事で血餅が剥がれてしまう危険性があるほか、細菌感染が起こりやすくなり、顎の骨に炎症が起きて激痛を伴う事もあります。

3.当日の飲酒

アルコールを摂取する事で体の血流が良くなり、血が止まりにくくなります。出血が多いという事は血餅が出来やすくなりますが、その分口の中の不快感が強くなり、うがいを頻繁に行う原因ともなります。抜歯した当日の飲酒は避け、出血が確実に止まってから行うようにして下さい。

4.激しい運動や長時間のお風呂

運動やお風呂も飲酒同様、血流がよくなり止血が難しくなります。特に、激しい運動時に人は、集中している中で無意識に口の中の唾液を飲む傾向にあります。飲み込みを行う際口の中では、舌の根元部分に唾液を集めようとする筋肉の動きが起こり、同時に強い圧がかかります。その圧によって血餅が剥がれ、再び出血が起こるというケースも少なくありません。

5.喫煙習慣がある

お酒や激しい運動、長時間のお風呂とは違い、喫煙には血流を悪くする作用があります。これは、タバコに含まれる成分が血管を収縮させるからと言われており、歯茎に上手く血液が行き届かない、また血液の状態がドロドロになって流れにくくなる事から、喫煙は歯周病を悪化させる原因の1つとされています。

6.念入りな歯磨き

歯ブラシの毛先が抜歯後の穴の中に触れると血餅が剥がれる事があります。残った歯の磨き残しを無くし、抜歯後の穴付近は毛先が触れないよう慎重に歯ブラシを動かすようにして下さい。

■ドライソケットを放置してはいけない理由

抜歯後の痛みは、通常であれば抜歯直後がピークといわれており、2~3日経過して痛みが増してきたのであれば、ドライソケットの可能性は十分考えられます。

1.露出した骨が炎症を起こす危険性がある

露出した顎の骨に細菌による感染があると、炎症を起こし、同時に激痛を伴います。抗生剤の投与がなければすぐに治まるという事は難しくなってしまいます。

2.歯茎の形が悪くなる

ドライソケットを放置する事で、感染や炎症が起こり、歯茎の状態も悪くなります。キレイに塞がるには、歯茎の状態が良くなければいけません。塞がった後に、歯茎が大きく凹んでいたり、段差があるようだとその後の処置にも影響します。特にインプラントの場合であれば、骨の状態は最も重要視するものであり、炎症が起こって骨を削らなければならなくなると、インプラント処置に必要な骨の面積がないという理由から処置が行えないという可能性もあります。

さいたま市大宮区の森田歯科医院です。患者様よりドライソケットについての質問をされる時が多々ありますので、今回はドライソケットについてお話させて頂きました。今回も最後までお読み下さりありがとうございます。

森田歯科医院